令和5年9月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?

令和5年度の北陸三県の住宅着工件数につき、国土交通省建築統計調査報告の数値を毎月取りまとめします。9月の数字が公表されましたのでご報告します。

建築着工統計調査は、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月調査結果を公表しています。調査から得られる全国の建築物の動態は、国や地方公共団体の施策の基礎資料となるばかりでなく、民間でも業界団体、金融機関、各種研究機関等で動態分析などに広く利用されています。

国土交通省 建築着工統計調査報告 時系列一覧
(【住宅】 都道府県別着工戸数 がわかりやすいです。)

目次

用語解説

持家

「建築主が自分で居住する目的で建築するもの」と定義されています。 いわゆる注文住宅のことです。

貸家

「建築主が賃貸する目的で建築するもの」と定義されています。 つまりアパート等を含めた賃貸住宅のことです。

給与(住宅)

企業が建てる社宅や、官公庁が建てる官舎などのことです。

分譲(住宅)

「建て売り又は分譲の目的で建築するもの」と定義されています。いわゆる建売住宅や分譲マンションのことです。

表の見方

  • 「戸数」は各項目の着工件数です。
  • 「対前年同月比」は各項目の前年比です(例えば〇%増又は〇%減)。
     但し、「合計」欄は前年度同月までの累計と比較した、増減戸数で表記しています。
  • 「コロナ前比較」は、平成31年度(令和元年度)同月まで累計と比較した、増減戸数で表記しています。

国土交通省が一旦統計結果を発表後に、当該統計数値を修正することがあるようです。そのため期間経過後、数値に若干の誤差が生じる場合がございますのでご了承ください。

過去の住宅着工件数の実績及び分析

これまでの分析については過去の記事をご参照ください。

参考記事:令和5年8月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか? 令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年7月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年6月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年5月)
     北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年4月)

参考記事:令和4年度完全版!建設業必見、北陸三県の住宅着工件数集計(令和5年3月まで)

富山県の住宅着工件数

単月

9月単月としては、昨対約33%減と大きなマイナスとなりました。

賃貸住宅の戸数については184戸と決して少なくはないのですが、昨年同月が326戸と非常に多かったため昨年比約44%減となっていることが大きな要因です。

累月

トータルは昨年対比で約7%の減となっています。注文住宅が昨年度末から7カ月連続の減少となっており、今年度累月では約12%の減少となっています。

石川県の住宅着工件数

単月

昨年対比でトータル約24%と大きく減少しています。

着工がなかった分譲マンションは昨年同月と同じですが、注文住宅・建売住宅・賃貸住宅のいずれも2桁のマイナスとなりました。

累月

トータルで昨対約12%減となっています。

全ての項目がマイナスとなっていますが、分譲マンションは今年度の現状として、昨年対比約13%(87%減)という状況です。

福井県の住宅着工件数

単月

トータル昨年対比28%の減となりました。

注文住宅・分譲住宅・賃貸住宅のそれぞれにおいて大きくマイナスとなりました。

累月

昨年対比約10%の減少と減少幅が広がりました。

特に賃貸住宅は累月昨対マイナス約15%と大きく減少しています。

全国の住宅着工件数

単月

昨年同月比約7%の減となっています。給与住宅のみ増加していますがその他は減少しています。特に注文住宅の減少幅がまた大きくなってきました。

累月

累月約6%の減となっています。注文住宅が累月約10%の減分譲マンションが約15%の減となっています。

まとめ

北陸3県で見ますと、今月は3県とも昨対20%超の減と大きな減少となりました。特に賃貸住宅の減少幅が大きかったようです。

但し、いずれも昨年同月がやや多かったという点があります。今後も継続的に推移を見守っていきます。

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