令和5年12月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年度の北陸三県の住宅着工件数につき、国土交通省建築統計調査報告の数値を毎月取りまとめします。12月の数字が公表されましたのでご報告します。
建築着工統計調査は、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月調査結果を公表しています。調査から得られる全国の建築物の動態は、国や地方公共団体の施策の基礎資料となるばかりでなく、民間でも業界団体、金融機関、各種研究機関等で動態分析などに広く利用されています。
国土交通省 建築着工統計調査報告 時系列一覧
(【住宅】 都道府県別着工戸数 がわかりやすいです。)
用語解説
「建築主が自分で居住する目的で建築するもの」と定義されています。 いわゆる注文住宅のことです。
「建築主が賃貸する目的で建築するもの」と定義されています。 つまりアパート等を含めた賃貸住宅のことです。
企業が建てる社宅や、官公庁が建てる官舎などのことです。
「建て売り又は分譲の目的で建築するもの」と定義されています。いわゆる建売住宅や分譲マンションのことです。
表の見方
- 「戸数」は各項目の着工件数です。
- 「対前年同月比」は各項目の前年比です(例えば〇%増又は〇%減)。
但し、「合計」欄は前年度同月までの累計と比較した、増減戸数で表記しています。 - 「コロナ前比較」は、平成31年度(令和元年度)同月まで累計と比較した、増減戸数で表記しています。
国土交通省が一旦統計結果を発表後に、当該統計数値を修正することがあるようです。そのため期間経過後、数値に若干の誤差が生じる場合がございますのでご了承ください。
過去の住宅着工件数の実績及び分析
これまでの分析については過去の記事をご参照ください。
参考記事:令和5年11月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年10月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年9月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年8月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか? 令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年7月)
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年6月)
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年5月)
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年4月)
参考記事:令和4年度完全版!建設業必見、北陸三県の住宅着工件数集計(令和5年3月まで)
富山県の住宅着工件数
昨年同月と比べ約30%の大幅な減少となりました。
全ての項目で減少しており、注文住宅は58戸減少しています。
累月で約7%減となり、減少幅が拡大しました。
注文住宅は約14%減少していますが、賃貸住宅は及び分譲マンションは昨年度に比べ増加しています。
石川県の住宅着工件数
昨年同月と総戸数は全く同じ件数です。
賃貸住宅は昨年同月が少なかったこともありますが、約23%増となっています。
昨対約11%の減少となっています。
引き続き全ての項目が昨対マイナスです。分譲マンションは昨年度に対しマイナス127戸となっています。
福井県の住宅着工件数
約26%のマイナスとなっており、これで20%以上の減が4カ月連続となっています。
注文住宅が昨対約30%減、賃貸住宅が昨対約23%減とそれぞれ大きなマイナスが続いています。
全体として昨年対比約15%減となっています。
昨年度着工がなかった分譲マンションについてはプラスとなっています。
全国の住宅着工件数
合計は昨対約4%減となっています。
分譲マンションが約20%増と、昨年同月に比べ大きく増えています。
引き続き累月約6%の減となっています。
分譲マンションは累月約7%減に回復してきています。
まとめ
この度の能登半島地震で亡くなられた方々に対し、心よりお悔やみを申し上げます。また、被災された全ての皆さまに深いお見舞いの気持ちを表します。仮設住宅の建設が進行中ではありますが、被災地の一日も早い復旧と復興が実現されることを心から願っております。