令和6年1月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年度の北陸三県の住宅着工件数につき、国土交通省建築統計調査報告の数値を毎月取りまとめします。1月の数字が公表されましたのでご報告します。
建築着工統計調査は、建築基準法第15条第1項の規定により届出が義務づけられている建築物を対象とする統計調査で、毎月調査結果を公表しています。調査から得られる全国の建築物の動態は、国や地方公共団体の施策の基礎資料となるばかりでなく、民間でも業界団体、金融機関、各種研究機関等で動態分析などに広く利用されています。
国土交通省 建築着工統計調査報告 時系列一覧
(【住宅】 都道府県別着工戸数 がわかりやすいです。)
用語解説
「建築主が自分で居住する目的で建築するもの」と定義されています。 いわゆる注文住宅のことです。
「建築主が賃貸する目的で建築するもの」と定義されています。 つまりアパート等を含めた賃貸住宅のことです。
企業が建てる社宅や、官公庁が建てる官舎などのことです。
「建て売り又は分譲の目的で建築するもの」と定義されています。いわゆる建売住宅や分譲マンションのことです。
表の見方
- 「戸数」は各項目の着工件数です。
- 「対前年同月比」は各項目の前年比です(例えば〇%増又は〇%減)。
但し、「合計」欄は前年度同月までの累計と比較した、増減戸数で表記しています。 - 「コロナ前比較」は、平成31年度(令和元年度)同月まで累計と比較した、増減戸数で表記しています。
国土交通省が一旦統計結果を発表後に、当該統計数値を修正することがあるようです。そのため期間経過後、数値に若干の誤差が生じる場合がございますのでご了承ください。
過去の住宅着工件数の実績及び分析
これまでの分析については過去の記事をご参照ください。
参考記事:令和5年12月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年11月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年10月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年9月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
令和5年8月度住宅着工件数発表!北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか? 令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年7月)
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年6月)
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年5月)
北陸の住宅建設は今後伸びていくのか?令和5年度住宅着工件数の動向(令和5年4月)
参考記事:令和4年度完全版!建設業必見、北陸三県の住宅着工件数集計(令和5年3月まで)
富山県の住宅着工件数
昨対で約16%の減少となりました。
注文住宅が22戸の減少、賃貸住宅が18戸、建売住宅が6戸の減少です。
累月で約8%減となっています。
累月で見ますと、依然賃貸住宅及び分譲マンションは昨対プラスで推移しています。
石川県の住宅着工件数
昨対で約23%の減少となっています。
特に賃貸住宅が昨対42%と大きく減少しています。
昨対約12%の減少となっています。
分譲住宅が約25%減、注文住宅が約11%減、賃貸住宅が約7%減となっています。
福井県の住宅着工件数
昨対約20%のマイナスとなっており、大きな減少幅が続いています。
注文住宅の昨対約35%減も大きいですが、賃貸住宅が昨対約61%減とかなりのマイナスとなっています。
ただ、分譲マンション62戸の着工があったことは明るい要素です。
昨年対比約16%減と減少幅が広がっています。
賃貸住宅は昨対約21%の減少となりましたが、分譲マンションは昨年度着工がありませんでしたので、今年度は昨対114戸の増となっています。
全国の住宅着工件数
合計は昨対約8%減となっています。
注文住宅の単月マイナスは、これで26カ月連続となりました。
そんな中でも、賃貸住宅は昨対約3%増、給与住宅は約36%増となっています。
引き続き累月約6%の減となっています。
賃貸住宅は累月約1%減と昨年並みに戻ってきています。
まとめ
特に注文住宅に関しては、全国及び北陸各県共に減少傾向が顕著となっています。
北陸新幹線の金沢ー敦賀間開業が令和6年3月16日です。福井県で久しぶりに分譲マンションの着工がありましたが、新幹線開通が北陸経済の活性化につながるといいですね。